星座早見図

mapping of stars

衝動買いの記録

衝動買いをした、って言った。

  

本を一冊、雑誌を一冊。それからCDアルバムを一枚。

 

 

https://www.instagram.com/p/BL5bqSFhMF9T0gkWNehWQBRsdGadkewWxC5Ep80/

買った

本屋さんで立ち読みしていて、どうしようもなく衝動にかられることがある。むしろ、基本的にはそういうときだけお買い物するようにしているのだけれど、この間そんなことがあった。

 

ありとあらゆる雑誌に目を通して、宇多田ヒカルのテキストを読んだ。椎名林檎との対談、洋次郎との対談、様々あって、全部ぐっときた。これを手に入れないとだめだ、って思った。アルバムまだ聞いてないのに、友達がカラオケで歌ってくれたこととか毎日のようにテレビで流れてくる音とか、たまたま行き着いた宇多田のホームページで丁寧なフォントで歌詞が綴られていたこととか、ぜんぶ思い出してこの文字たちが欲しい、今すぐ欲しいって思った。

 

http://www.utadahikaru.jp/lyric/

 

表紙は福山雅治のSWITCH。映画監督のテキストなんかも盛りだくさんだった。そうだ、SCOOP!も早く観に行かなくては。終わってしまうかしら。

 

宇多田のテキストの、なにが欲しかったかって、「日本語を大事にしようと思って今回のアルバムを作った」というところだった。最近あらゆるインターネットに、感じ方は感じる側の環境や状況、心情によって変わってくるのだ、と書き連ねているけれど、わたしにとってはこの言葉がちょうど、いいタイミングの、背中を押してくれる言葉だった。日本語の美しいところが大好き。アルファベットじゃどうにもならない深さがあると思えるところが大好き。これはわたしが日本人で、その帰属に誇りを持っていて、愛していて、そして日本語は母語だからその深さが一番わかるってだけで、もしかしたらイギリス人は英語に深さを見ているのかもしれないけれど、それは今更どうしたってわたしにはわからないので、わたしはわたしの知っている愛すべき日本語が好きなのだ。そして、頼りにしている。

 

いつも作品を作るとき、作品を説明するプレゼンテーションのボードを作るとき、意識している。日本語で書こう、って。アルファベットで誤魔化してしまわないようにしよう、って。「concept」「site」「community」……たくさんある。使いやすくて、使ってしまいそうな、英語。それを否定はしないし、使うも使わぬも自由だと思うけれど、わたしはそのまやかしに負けてしまいそうなのだ。それっぽくなってしまいそうで恐れているのだ。わたしは日本語以上に英語をわかるわけがないので、マジックワードに引っかかりやすい。そういう意味で、日本語を大事に作品を作る、がいつも抱えているテーマである。

 

だから、だから。肯定されている感じがした。うれしかった。小さな接点でしかないけれど、これでいいかもって思えた。

 

それから、「道」と「花束を君に」が好きだった。特に、「道」は生きるとか死ぬとか、だれか大切な人の姿を描いていて、わたしが今時間を割いている課題にとても寄り添っていた。わたしが考えたいことを支えてくれる感じがした。今やテーマソングになっている。どんなにやりたいことをやっているとはいえ、追い込んでいるが故にどうしても心が弱くなるときがある。そういうときにこうやって縋ることのできる音と言葉があることがどんなに安心できることか。

 

雑誌を手にして、すぐ、ああこれは、アルバムを、実体として、つまりは円盤として手にいれなくてはならないなあと思ってCDショップへ行った。リリースされてから2週間は経っていたと思うので、後追いだけど、久しぶりにこんなに満たされた買い物をしたなあと思ったよ。聞きしにまさる、宇多田ヒカルはすごい人だ。やっぱりそうなんだな、と突きつけられたとある日の話でした。

 

 

ちなみに、マリーアントワネットの嘘、買わなくては!って思ったのはフリーペーパーで目にした時から一目惚れしていたからだと思う。まだ時間がなくて読めてないけど、わくわくしてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、これ。日本語の話したあとでなんだけど、参考資料。